現地参加もオンデマンドも両方楽しめる学術大会を目指して
JRC2020,JRC2021と主催者側の頭を悩ませ続けた新型コロナウイルスによる感染拡大ですが、日本国内では、ようやくその峠を越えたような気配です(海外では、感染拡大よりもロシアによるウクライナ侵攻の方が大問題ですが・・)。とはいうものの、まだまだ安心できる状態ではないので、JRC2022も、昨年同様に、学術大会を従来のパシフィコ横浜を会場としたリアルとWebのハイブリッドで開催いたします。昨年のJRC2021では、横浜での従来通りの開催終了後、4月下旬よりシンポジウムや講演などの動画が配信されましたが、今大会では、横浜での開催前から大会のWeb開催のサイトをオープンし、ITEM2022の見どころ情報の提供や、大会期間中のプログラムのライブ配信等を行うことで、現地参加の方にも、Web参加の方にも学術大会への参加を楽しんでもらえるようにしたいと思っています。
JRC2022のメインテーマは、未来への潮流と変革Radiology – A key for the paradigm shift です。このテーマが意図するところは、新しい装置や人工知能(AI)技術の導入等により放射線診療の在り方が見直されている現状において、新しいこれからの時代に向けて、どのような舵取りをするべきか、ということを放射線診療に携わる皆で考えてみようということだと私は考えています。そのため、大会長企画のシンポジウムでは、JSRTに関係が深いJRC、JRS、JART、そしてJSMPの代表理事、会長、大会長を講師としてお招きし、放射線診療の中に合ってJSRTがこれから目指すべき方向性について、ご意見をいただき、その様子をライブでWeb参加の皆様にもご覧いただく予定です。その他、合同シンポジウム2では、最新のMRリニアック導入に関するお話を伺い、実行委員会企画のランチョンセミナーでは、事前に会員の皆様を対象に行ったアンケート結果から、視聴したいという希望の多かった内容でランチョンセミナーを企画しています。また、会員の多くを占める診療放射線技師にとっては気になる2021年10月の法令改正に伴う告示研修に関しても、最新の状況をJARTの講師の先生にお話しいただく予定です。それ以外にも、学生さんや若手の会員の方々に向けた数々の専門技師認定機構についての紹介セミナーやJCSとの合同企画など,皆様のこれからの研究や臨床に役立つ企画をご用意してお待ちしています。
JRC2020,JRC2021の2年間、国際化に向けた新たなステージ、として企画されたJSMPとの共催によるInternational Sessionは、JRC2022から名称を新たにInternational Conference on Radiological Physics and Technology (ICRPT)とし、国際会議として再スタートを切ります。会場となる502室は、RPT企画以外はすべて英語となり、ICRPTでの発表のみを対象とした新しい賞も設けられます。国際会議への登竜門として、どうぞこれからもICRPTを活用いただければと思っています。
4月の横浜での開催が開始するまでは、まったく予断を許さない状況ではありますが、現地参加でもWeb参加でも、どちらでも学術大会の良さを楽しんでいただけるよう、実行委員会が精一杯の力で準備を進めております。また、2021年度の新型コロナウイルスによる感染拡大で研究活動が縮小してしまった皆様への研究助成として、本大会に参加される正会員の皆様につきましては、2023年度の年会費に対して3,000円の助成がありますので、ぜひ、ご活用いただければと思っています。