第127回日本医学物学会(JSMP)学術大会は、日本ラジオロジー協会(JRC)によるJRC2024のもとで、第83回日本医学放射線学会(JRS)総会、第80回日本放射線技術学会(JSRT)総会学術大会、及び日本画像医療システム工業会(JIRA)の国際医用画像総合展(ITEM2024)との合同で開催されます。
JRC2024のテーマは「変革の時代を先導する-Leading an Era of transformation」であり、放射線医学分野が置かれている状況を的確に表していると感じています。Deep learningなどの人工知能の登場によって人間の目では認識できなかった情報を引き出す技術が進歩し、医療現場にも実用化されつつあります。量子コンピュータは従来型のコンピュータでは解けなかった最適化問題が一瞬で解ける可能性を秘めており、その実用化もすぐ間近に迫っています。新しい放射線発生技術として期待されるレーザー粒子加速では、今までにない放射線医療機器としての地位を確立する可能性があります。これらの革新的な技術の登場によって、今までの常識を覆すような新常識が次々に生まれつつある時代の中で、さらに一歩進んだ研究開発によって放射線医学を先導していきたいという気概が「変革の時代を先導する」というテーマに込められていると感じています。
今後10年間、あるいはその先の放射線医学を見据えた時、いま議論している夢のような話が実現しているかもしれません。皆様にはぜひ本学術大会にて日頃の研究成果をご発表いただき、未だ見ぬ未来について語り合っていただきたいと思っております。COVID-19による制限がようやく解除され、本来あるべき学会の姿を取り戻しつつありますので、ぜひ現地学会場に足を運んでいただき、情報収集および交流の場としてご活用していただきたければ幸いです。皆様のご参加を心よりお待ちしております。